小料理屋を開業する流れや愛される店を目指す3つのポイント

カウンターとビール

アットホームな雰囲気を楽しめる小料理屋は、開業する際にもコストが抑えられる、自分の好きなスタイルで経営しやすいなどのメリットがあります。

小料理屋を開業する際の流れや、長く愛される小料理屋にするためのポイントなどをチェックしましょう。

小料理屋とは

さまざまな飲食店のジャンルの中のひとつで、簡単な和風の家庭料理と、お酒を提供することが一般的とされています。しかし、法律上の決まりや明確な定義はありません。

店構えは、カウンター席である場合が多く、1人~2人のスタッフで小規模であることが特徴といえるでしょう。またメインは料理であるものの、それに合ったお酒を提供する場合もあり、居酒屋の小さいお店と考えることもできます。

居酒屋と同様に小料理屋と似たイメージといえば、割烹や料亭が思い浮かぶ場合もあるでしょう。それらの違いをみていきたいと思います。

小料理屋と居酒屋、割烹、料亭の違い

小料理屋や居酒屋、割烹、料亭などは食事やお酒を楽しむことができる飲食店に含まれます。それらは同じジャンルとしてくくられがちですが、少しずつ違いがあります。利用する際に選ぶ基準としてそれぞれの特徴や違いを知っておくといいでしょう。

小料理屋

上記で説明した通り、ちょっとした料理や、手軽な料理のことを指します。基本的には簡単な家庭の和食が中心となっています。主にカウンターと、2~3席ほどのテーブル席がある程度の広さとなっています。

小料理とは、単品メニューである場合が多く串焼き、煮物やサラダ、焼き魚、おつまみなどが代表的です。家庭で作る家庭料理やひと工夫された料理を提供するお店として位置づけができるでしょう。

それらに合うお酒も用意されているため、気の合う仲間数人でシェアすることでさまざまな味を楽しむといった方法もあります。

居酒屋

居酒屋は小料理屋より規模が大きい場合がほとんどです。宴会などの大人数で利用されることが多くみられ、チェーン店などでは、駅前に大きな店舗として100以上の座席を構えている様子が見受けられます。

独特なコンセプトのもとにしている店舗もみられ、特にお酒を楽しむ若い人たちから人気をあつめています。

居酒屋ではお酒の種類や料理のバリエーションが豊富であることが特徴ですがあくまでお酒がメインとなっており、お酒に合う料理として、変わったメニューを取り扱っているところもあります。

割烹

割烹は基本的に茶事で出される料理でシンプルな一汁三菜な懐石料理は割烹と同じジャンルといえます。

季節の旬に合わせた食材や新鮮な魚類を使って作られ、日本で古くから根付いているものが割烹料理です。家庭で作るよりも少し贅沢な日本料理を楽しむことができるお店といった位置づけができます。

割烹でもカウンター席だけを設けている店舗では、目の前で調理をおこない直接料理を提供するスタイルとなっているため、調理場と食事のスペースが同じ場所にあり、その場で注文をすることもでき、板前さんとの会話を楽しむことも可能です。

カウンター席だけでなく、テーブル席や個室がある店舗もあり、比較的広い規模の店舗が多くみられます。

料亭

高級な日本料理のお店で、料亭は居酒屋や割烹より料金が高く敷居も高いお店といえます。接待や商談、密会など使用がされることが多いです。そのため、料亭ではテーブル席やカウンター席ではなく、基本的に座敷でくつろぎながら料理を楽しむため、女将さんや仲居さん方のおもてなしが伴っているお店となります。

また芸妓さんが入り接待をするお店もあります。このような上質なおもてなしを受けるといった品格があります。提供されるものは一流の素材を使った和食、日本料理が一般的となっています。料理だけでなく建物の造りや装飾や庭、器にもこだわり正当な日本文化をみることができるといった特徴があります。

小料理屋と別の分類となり、居酒屋、割烹よりもお料理やサービスの料金が高く、一般の方にとっては敷居が高くなっています。

小料理屋を利用するシチュエーション

小料理屋は、和食の家庭料理を楽しめる飲食店ですが、どのようなシチュエーションで利用されることが多いのでしょうか?

友人や同僚との食事会

気の置けない友人や同僚との食事で利用される場合があります。小料理屋は、家庭的でリラックスした雰囲気があるため、仲間と楽しい時間を過ごすのには最適といえます。

デート

料理を中心にアルコールも楽しむことができる小料理屋は、温かい雰囲気の中で特別な時間を過ごすのに最適といえます。

家族の集まり

家庭的な料理がメインとなっているため、大人だけでなく、子連れに向いています。家族で楽しめるメニューが多いことも特徴といえるでしょう。

接待やビジネスディナー

静かな環境で、プライベートな会話がしやすく、ビジネスの場としても利用されます。

一人での食事

カウンター席が用意されている店舗がほとんどです。そのためカウンター席で一人でも気軽に食事を楽しむことができます。一人暮らしの人や出張中のビジネスマンにも利用されます。

特別な日の食事

誕生日や記念日などの特別な日に、ちょっと贅沢な食事を楽しむために訪れる人も多いです。

観光

旅行先でその土地の味を楽しみたいときに、地元の小料理屋を訪れる観光客も多いです。小料理屋は、特に地元の食材を使った季節感のある料理が特徴で、その土地ならではの味を楽しむことができるためです。

このように小料理屋は和食を楽しみたいというときに、さまざまなシーンで幅広く利用されます。料亭や割烹と比較すると敷居が高くなく、足を運びやすいといった点でも多くのシチュエーションでたくさんの人が利用しやすいといえます。

小料理屋を開業する際の流れ

小料理屋を開業する場合も普通の飲食店の開業方法とほぼ変わりません。

理想の大きさ、立地の物件を探し契約をします。

内装デザインなどをデザイン会社に依頼すると初期費用が高くなります。理想の内装デザインがあるのか、すべてデザイン会社に相談したいのかを考えてから利用しましょう。

従業員がおらず一人で営業する際はメニューや宣伝方法なども一人で考えなければならず、開店までにすべてを済ませなければなりません。

時間には余裕を持って、しっかり準備を進めましょう。

小料理屋の開業に必要な資金や資格・許可

小料理屋の開業に必要な資金、資格、許可などについて解説します。

開業資金は600~1200万円程度

小料理屋の開業資金は600万円から1200万円程度です。

居抜き物件を利用すれば安く抑えられますが、スケルトン物件を選んだ場合は高額になってしまいます。

物件取得費が半分程度を占めますので、どうすれば安く抑えられるか考えましょう。

食品衛生責任者・防火管理者の資格

飲食店の開業に最低限必要なのが食品衛生責任syはと防火管理者の資格です。

食品衛生責任者は保健所に届け出を出します。

防火管理者は収容人数が30人以上の場合に必要です。こちらは消防署が実施している講習を受けて取得できます。

小料理屋を開業するメリット

小料理屋を開業するメリットをみていきましょう。

小規模

大規模なレストランと比較すると運営コストが低く、効率的に経営できる点がメリットといえます。店舗の内装やメニュー、サービスに至るまで、自分のアイデアや創造力を活かすことができます。個性やこだわりを反映させた店舗作りができることで、他店との差別化が可能となります。

地域密着型

その地域に根付いたビジネスとなるため、近隣住民との密接な関係を築くことができます。リピーターや常連が増えることで安定した収益を見込むことができるでしょう。地域のコミュニティに貢献できるという満足感も得られます。

柔軟なメニュー構成

季節ごとや旬の食材を使ったメニューを提供することで、常に新鮮な体験を提供することができます。また、独自のオリジナルメニューや新しいメニューに挑戦しやすい環境といえます。

パーソナルなサービス

小規模であるからこそ来店してくれた一人一人に対して細やかなサービスを提供することができます。これは顧客満足度が高まることに直結し、リピーターの獲得につながります。

開業コストの低さ

飲食店開業にかかる初期費用や運営コストを比較的抑えやすい傾向があります。そのため少ない資金でも開業できる場合があります。

収益の多様化

店舗の営業時間外にも、テイクアウトやケータリングサービス、料理教室などで、収益を得ることも可能です。これによって、収益の安定化を図ることができます。昼間はテイクアウト、夜は営業といったように自分のライフスタイルに合わせて労働時間を調整しやすいといった点もメリットといえるでしょう。

地域の活性化に寄与

地元の食材を最大限に活用した料理を提供することですることで、地元の農家や漁師との連携も深まり、地域全体の発展に貢献できます。またその土地の食材を利用することで、旅行者にも利用される機会が多くあります。そのため飲食店でみられる新規の集客に困るといったような事態を避けることがきる可能性があります。

小料理屋の開業には、他の飲食店では得ることができない上記のようなメリットがあげられるのです。

小料理屋のコンセプト作り

小料理屋を開業するためには、しっかりとしたコンセプトが重要と

 なります。お酒と簡単な和風の家庭料理を提供しておけば小料理屋といえると考えるのは安易で危険といえます。コンセプトが曖昧なままだと、方向性が定まらず結果的になんの特徴ももたない飲食店という印象になってしまうからです。

ターゲット

どのような人に来店してほしいのかを明確にしておきましょう。年齢層やどのような目的で利用してほしいのかをはっきりさせることで、方向性が決まってきます。

サービスの内容

提供する料理のメニューなどがここに当てはまります。和風の家庭料理ではあるものの、家ではつくることのできない手の込んだ料理なども用意するといいでしょう。お店の看板メニューとなるようなものを創作するのもいいかもしれません。

差別化

居酒屋と同じではないことをアピールする必要があります。居酒屋よりもおいしい料理を提供することができること、雰囲気があること、しかしながら決して高くない価格などが差別化には効果的と考えられます。割烹のような手の込んだ料理が提供できるだけでなく、馴染みの料理もあること、などは割烹との差別化に有効な手段です。

ターゲット、サービスの内容、差別化などを含めた、これらのコンセプトを明確にすることが小料理屋が成功する秘訣ともいえるのです。

小料理屋を開業して愛される店を作るポイント

小料理屋の開業に成功しても、長く愛され続ける店舗にしなければ意味がありません。

人気の小料理屋はどんな点が共通しているのかを考えてみましょう。

コミュニケーションを大切にする

セルフサービスの飲食店や大きなチェーンの飲食店も増えていますが、それでも小料理屋が淘汰されないのは人々がコミュニケーションを求めているからです。

従業員、店長の人柄や、その小料理屋に集まる常連客との会話を楽しめるような店舗を目指しましょう。

近年では親しみやすいSNSの投稿なども常連客を作るポイントです。

特別感のある雰囲気作り

特別感のある雰囲気作りも心がけましょう。

提供する料理にもよりますが、日本の文化を感じられる、アメリカのレストランのような雰囲気をたのしめる、海外の住宅のような雰囲気を楽しめるなど、いつもとは違う気分で食事を楽しめる小料理屋にすることも人気店にするための重要なポイントです。

通いやすい立地も大切

人気店舗ならば、SNSを上手に活用すれば立地は関係ないという意見もありますが、やはり立地は重要です。

とくに少し立ち寄って食事を楽しめるような小料理屋の場合、駅の近くや飲食店が多いエリアを選ぶようにしましょう。

人気のエリアであっても小規模の物件であれば比較的取得費用や家賃を抑えられます。

小料理屋を開業して長く営業を続けよう

小料理屋の開業やその後長く営業を続けるためのポイントを紹介しました。

暖かい雰囲気を楽しめる小料理屋は、どんな世代にも愛されることでしょう。

店舗作りの段階から内装にもこだわって、長く続く小料理屋を目指してください。


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