ルーツは韓国、スタイルは日本オリジナルといえる文化である焼肉。焼き肉屋は儲かるのでしょうか?
「焼き肉屋(やきにくや)」とは、主に肉を自分で焼いて食べるスタイルの日本の飲食店のことを指します。黒毛和牛などの高品質肉を提供する高級焼肉店や手ごろな価格でカジュアルに楽しめるファミリー向けチェーン店、一定料金で時間内に好きなだけ食べられる食べ放題スタイルなどの形態があります。
また焼肉は韓国が発祥とされていますが、日本の焼肉は、焼く前の肉には味付けがされておらず、焼けたあとに好みのタレでたべたり、白ごはんと一緒に食べたりと違いがみられます。
牛肉、豚肉、鶏肉、ホルモンなどの焼肉用の肉、野菜、ご飯、スープなど
テーブルごとに設置された網や鉄板(ロースター)で、客自身が肉を焼くスタイルが一般的
タレ(甘口、辛口、塩ダレなど)や塩、レモンなど
単品注文、または食べ放題形式
カルビ(牛バラ肉)/ロース(牛肩肉)/ハラミ(横隔膜の肉)/タン(牛タン)/ホルモン(内臓系)/サンチュ(葉野菜)/ビビンバ、クッパ、冷麺などの韓国料理系メニュー
焼き肉屋は競合が多いため、儲かるために成功するにはさまざまな戦略と努力が必要です。焼き肉屋が儲かる理由として以下が考えられます。
一般的に1人あたり 3,000~6,000円 程度かかります。飲み物やサイドメニューも加わるとさらに上がることになります。
肉自体は高いですが、ご飯や野菜、スープなどの原価を低くすることが可能です。またセルフで焼いてもらうため、人件費は抑えやすいといえます。
1組の滞在時間は平均60~90分程度です。特に「食べ放題」や「ランチ営業」で回転を上げれば利益をあげることができます。
一方で焼き肉屋の難しさやリスクもあります。仕入れリスクとして、和牛やホルモンなどは仕入れ価格が変動しやすい傾向にあります。
また無煙ロースターや排煙設備、換気などの初期投資が数百万円になるなど設備投資が高くなりがちです。
チェーン店や食べ放題、高級志向などどの道を選んでもライバルが多いという難しさもあるでしょう。そしてなによりも衛生管理が重要なジャンルとなるためある程度の知識とスタッフの教育は欠かすことができません。
焼き肉屋を開業するには、飲食店の中でも特に準備項目が多く、専門設備も必要です。
焼き肉屋は駅近や駐車場あり、視認性などを考慮した立地選びが重要です。また排煙設備の制約が多いため、対応可能な物件かを確認する必要があるでしょう。居抜き物件があれば初期費用を抑えられる可能性があります。
無煙ロースター((ダクト)、換気設備、厨房機器の設置をおこないます。さまざまな設備には数百万円~1,000万円以上かかることもあります。食べ放題や家族客の場合、広めの席が必要といったように客席の配置や導線も考慮します。
肉は卸業者や精肉店、ブランド牛ルートなどから仕入れることができます。野菜・米・調味料・酒類の仕入れ先を選定します。食材ロス対策と品質の両立が重要なポイントです。
ホールや厨房スタッフを採用し、火の扱い方と衛生指導をマニュアル化しましょう。
SNSやGoogleビジネスプロフィール、食べログなどに掲載し、オープニングキャンペーンの検討をおこないます。
オープニングイベントや割引などで集客につなげます。リピーターを増やすためのポイントカードやLINE公式活用も効果的です。
焼き肉屋開業は「高コスト・高収益」のビジネスモデルといえます・しっかりとした計画と設備、集客戦略があれば成功の可能性も高いです。ただし、初期投資が高いこと、競合が多いことをふまえると簡単に儲かるわけではないという部分もあります。